仕事辞めたいの?

外資系ビジネスマンが日本の「働く」を考える

風邪で会社を休むのは当たり前。仕事を休めないことが前提になっている日本の風邪薬のCMはおかしいよ。

風邪で会社を休むのは当たり前

 風邪を引いて体調が悪いのに無理して仕事をした場合、仕事の効率は落ちるし他人に風邪をうつすかもしれない。だから、風邪を引いたら会社を休んで家で安静にするというのは当たり前なんです。「風邪で会社を休むと、周りに迷惑をかける」という人がいます。でも一人が欠勤しただけで仕事が回らなくなるなんて、会社としての体制や仕事のやり方がおかしいんですよ。

 自分の体調よりも仕事が優先なんてありえない。何年も仕事をしていると「どうしても休めない日」というのは確かにあります。それでも、そんな日は数年に1回あるかどうかの頻度ですから、風邪を引いても仕事をするというのが常態化しては絶対に駄目なんです。

 日本企業にはない外資系の強さを紹介しましょう。それは、ある社員が突然2~3週間の休暇をとっても、周囲の人にはほとんど影響が出ないということ。これは、突然退職する社員がいても会社が問題なく運営できるような体制が整っているからです。それでいて有給の取得日数や社員の給料は日系企業よりずっと上です。日本人が風邪でたった2~3日の休暇も取れないということが、外資系企業に勤めている人から見ると異常なことなんです。

 風邪を引いても会社を休まず仕事をする。こんな日本企業のやり方でも、会社の業績が好調で給料も右肩上がりというなら、私もここまで批判しません。でも今の日本は労働生産性は低い(OECD先進7カ国中で最低)し、GDPでも中国に追い越される始末。大企業でも業績が悪くてリストラを敢行しないと生き残れないという厳しい現実があるわけです。私が日系企業から外資系企業に転職して気づいたことは、日系企業で働いている人たちの多くは、確かに一生懸命に努力しているけど、その努力が空回りしているように見えるということ。もっと効率の良い仕事の仕方があるのに、変な慣習に囚われて非効率な働き方をしたり、「仕事を取捨選択すること」が怠けているとネガティブに受け止められたりする。

風邪で会社を休めないのは、従業員が頭を使っていないから

次のAとB、頭を使うのはどちらでしょう?

 A.風邪を引いて体調が悪くても仕事をすること

 B.従業員が2~3日会社を休んでも問題のない組織にすること

体調が悪くても仕事をすることは、気合さえあれば誰でも出来ます。一方、誰かが休んでも組織に影響を出さない体制にするには、生産性を大幅に向上させたり、業務内容を見直したりと、非常に困難で頭を使うわけです。

 この「生産性向上・業務内容の見直しという困難さ」から日本人が逃げたことが、「風邪を引いても会社を休めない」という悲劇を招いたのだと思います。頭を使わず体を使うという仕事観が日本人に染み付いていることは悲しいことです。

日本の風邪薬のCMはおかしい

 日本の風邪薬のCMは、薬を飲んで仕事を頑張ろうというストーリーが多いですね。普通は、「風邪薬を飲んでベッドでゆっくり休みましょう」のはず。日本が異常だということが一瞬でわかる画像を用意しましたので、ご自由にお使いください(拡散希望)。

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