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仕事辞めたいの?

外資系ビジネスマンが日本の「働く」を考える

再発防止策の考え方(廃棄食品の不正転売問題から考える)

カレーハウスCoCo壱番屋を運営する壱番屋は、廃棄したビーフカツなどを産業廃棄物処理業者のダイコーが不正に転売していた問題について、再発防止策を発表しました。

ダイコー株式会社による当社廃棄食品の不正転売問題を受けての再発防止策について

不正転売が再発しないための防止策を要約すると:

■ 製品そのままの形での廃棄は行わず、堆肥の原料に混ぜる。
■ 製品の形のまま廃棄する場合は、産廃業者の処理まで壱番屋社員が立ち会い、全量が処理されたことを目視確認する。
■ 新たな産廃処理業者の選定は慎重に行う。

 残念ながら、この再発防止策は悪い再発防止策の見本です。なぜなら「社員の立会い、目視確認」という人に依存した対策が含まれているからです。これでは、社員の負担を増やし、管理コストの増加を招くだけです。再発防止策に、人間による「ダブルチェック」という考えが出てきたら、それはやってはいけない対策ということを覚えておきましょう。

 例えば、もし郵便局員によって郵便物が不正に破棄されてしまった場合、再発防止策として、ダブルチェックのために配達員を2名体制にするでしょうか?あるいは、あなたは郵便物が宛先住所に届いたことを目視確認するでしょうか?

 以下の「日本の労働生産性が低い理由」の記事でも触れたように、問題の対策については「最もコストがかからずに効果的な方法」を考えましょう。

shigoto783.hatenablog.com

 一方、良い再発防止策とは、「誰もその問題を意識しなくても、問題が発生しない対策」です。廃棄食品に関しては「不正転売について誰も意識しなくても、転売が発生しない対策」が良い対策ということです。具体的には、現実味は薄いかもしれませんが「廃棄食品の数をゼロにする」などは非常に良い再発防止策です。業者が転売しようにも、転売する商品がないのですから、不正転売の問題が発生する隙がありません。もう少し現実的な線では、「不正に商品を転売をした場合、多額の損害賠償を食品会社に支払う」という契約を産廃業者と交わすなどです。不正転売が発覚した場合に、食品会社側に利益が発生する仕組みですね。

 これから再発防止策を考える方は、是非「人間を介在させない防止策」を策定してください。それが、日本の労働生産性向上にもつながるはずですから。